2024/4/12

「我が投資術」を読め!

  清原達郎氏の名前を知らなくても、長者番付一位になったサラリーマン(ファンドマネージャー)をご存じの方もおられるだろう。
 そんな清原氏が、肉体及び年齢的事情からファンドマネージャーを引退することとなった。
 24年間の経験から、投資について語る本書(講談社刊)は、投資をする方におかれては、必読の書である。
 
1 略歴
 野村証券を始め、外資系証券会社を経て、1998年ヘッジファンドのファンドマネージャーを始めた。
 日本の中小型会社の株を、現物買い・ロング(信用買い)・ショート(信用売り)を組み合わせ運用し、成功報酬を得る手法だ。
 2004年は大きく成功し、成功報酬約約100億円を得て、約40億円の所得税納税で、長者番付一位となったわけだ。
 
2 実績
 1998年、自己資金5000万円でスタートし、前述のように2004年は大成功した。
 しかし、2009年のリーマンショックで株価は大暴落、ファンドは破綻寸前になった。
 その後持ち直したが、2020年のコロナショックで株価は再び大暴落した。しかしこの時は底値で株を買いその後の上昇で成功した。
 最終的に24年間で基準価格は93倍、資産総額は1500憶円となった、
 
3 以下は、この本で氏が述べている(個人投資家が学ぶべき)ポイントをご紹介する。
 
 一 新NISA
 やらなきゃ絶対損、夢のような制度だ。
 
 二 TOPIX・ETF
 NISAで買うなら50パーセントはTOPIXのETF(=インデックスファンド)、 50パーセントは、中小型株を買うのが良い。
 
 三 日本株は上がる
  ①日本の長期金利を前提にすると、PER10倍以下は大割安、金利が3パーセントに上がっても割安だ。
  ②そのうち、日本株は買いたくても買えなくなる。
 
 四 絶対買うな
 
  ① テーマ投信 
 
  ② ESG投信 
   ・ 無能なファンドマネージャーがやるもので、有能な人は見向きもしない。
   ・ そもそもパフォーマンスが期待されていない。
   ・ 環境問題そのもが、うさんくさいものが多い。  
 
  ③ 仕組み債&ラップ口座 
 
 五 株暴落時の心構え
 
   ①例:リーマンショック
   突発性の不況は必ずV字回復する。例えば製造業は溜まった在庫が一気にはけるので、大きな上昇となる。
 
   ②例:コロナショック
   人類がウイルスに負けるわけないし、やがてワクチンもできる。最悪集団免疫ができれば、その時点で終了。
  
 以上、日本最高の投資家・ファンドマネージャーの言葉をご紹介した。
 同じファンドマネージャーでも、手数料収入だけで富を増やし(その分、顧客の富は減っている)連中とは月とスッポンだ。
 さらには、ろくな投資実績もないくせに口先だけの寝言でメシ食ってるコメント屋など、問題外である。
 
 日本最高の投資家清原氏&世界最高の投資家バフェット氏のみを信じて、ETF&インデックスファンドを買い、富を増やし、社会に還元しましょう。