2020/2/22
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退職金をどう使うか? 3 |
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これから退職を迎える世代の方々について、その運用方法、買うべき商品について述べてまいりました、第三段は絶対にやってはならない(買ってはならない)口座・商品について述べたいと思います。 1 大前提として、FX(外国為替証拠金取引)や仮想通貨(暗号資産)等については、これらは 「投資」ではなく、「投機」すなわちギャンブルですので、シニア世代の資産運用という観点からは、全く問題外であり、完全に無視すべきであります。 2 「ラップ口座」、この言葉をご存じの方も多いかとおもいます。ラップ、すなわち包むという言葉が語源であり、この世界ではある程度まとまった資金を、金融機関がまとめて(包むように)運用するということからつけられました。 この口座の最大の問題点は、毎年取られる手数料が高い、このことに尽きます。 直近の某金融機関の資料によると、 ①信託報酬(投資信託としての適切な手数料)が。約1.5% ②ファンドラップフィーと称するものが、約1.5% 合わせて約3%という高額であります。 ゼロ金利、なかにはマイナス金利すら存在する現在の日本において、 例えば住宅ローンですら、1~2%の時代に、毎年3%の手数料など、私に言わせれば正気の沙汰とは思えません。 このような商品(口座)が、 毎年毎年残高を増やす、すなわち契約する人が増えている、というのが残念ながら我が国の現状であります。 もちろん これらの口座・商品は合法であり、かつそれなりの実績、すなわち手数料を上回るリターンを記録しているものもあります。 したがって一方的に批判する気持ちはございませんが、例えばスーパーで1円でも安い商品を買うために心と時間をすり減らされている方々が、上記のような商品を買っているのだとしたら、本末転倒ではないか、そう考えます。 自己責任の世界において、どの方がどの商品を買おうと全く自由でありますが、少なくともこの文章をお読みの方々におかれましては、くれぐれも正しい選択をされることをお祈りいたします。 (つづく) |
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