2020/3/1

買ってはいけない金融商品 Part Ⅲ

 低金利の時代が続いています。
 国民の立場からすると、ほぼゼロ金利でほとんど利息は付きません。一方金融機関の側からしても利ざやが稼げません。
 以上のような状況を踏まえ、1円でも利益を得たい国民目当てに、金融機関は利ざやではなく、手数料収入のための各種商品を用意します。
 
 今まで述べてきた、①ラップ口座②外貨保険に次いで、またまた「困ったちゃん」商品が誕生いたしました。
 
                「レバレッジ型投信」と称するものです。
 
 「レバレッジ」とは?某新聞の記事によると、「金融技術を使って、実際の資金の何倍もの資産を動かす投資手法です」だそうです。
 この説明を読んで、何を言いたいか判りますか?
 簡単に言うと、例えば100万円の資金しかない人が、300万円分投資をできる、ということなのです。
 「100万円しかないのに、300万円の投資できるなんて、美味しい話だ、儲けも3倍だ」と思われる方は、テストで言えば100点満点で50点しま取れません。
 
                         何故なら、
 
 3倍儲かる可能性があるということは、相場が下落したら3倍の損失を受けるということなのです。
 なんのことはない、かつて一世を風靡したFX(外国為替証拠金取引)の投資信託版にすぎません。「証拠金」という文言を「レバレッジ」という言葉に置き換えただけのことです。
 
              「レバレッジ」とは、そのものズバリ「借金」のことです!
 
 いかがですか、ここまで読んで、この金融商品を買おうと思われるでしょうか?
 
                         もちろん、
 
 上記の商品は合法のものであり、かつ相場上昇時には大きな利益をもたらします。したがって自己責任で買われることを、否定するものではありません。
 金銭的に余裕がある方が、その範囲内で買われることを否定するものでも、ありません。
 
                       しかしながら、
 
 この文章を読んだ翌日、スーパーで1本100円のダイコンを買われるのに、5分間悩まれるような方々におかれましては、命の次に大事な「お金」を、上記のような「困ったちゃん」金融商品に投じないことを、心よりご忠告申し上げるしだいであります。