2020/3/3

外貨投資は、余裕のある方だけがしましょう!

 2月7日110円、3月2日108円。 この数字、何のことか、おわかりでしょうか?
 この間の円ドル相場の動きです。新コロナウイルスで、震源地中国に次ぐ、第二・第三の患者発生国となり、イベント自粛、学校休校等、文字通り国難ともいえる状態にある我が国において、
 
             なんと国力の象徴たる通貨「円」は、買われているのです。
 
 もっとも、私自身は特に不思議ではありません。
 もうすぐ9回目の3.11が来ますが、あの未曽有の大災害である東日本大震災の時ですら、同じように円は買われたのですから。
 当時、多くの人がこれからは円安・インフレになると予想しましたが、その予想は大外れとなりました。
 
                       何故かというと、
 
 我が通貨「円」は、人類史上最高の「安心通貨」であり、なにが起ころうとその地位は揺らがない、すなわち「円高基調」は不動であるからであります。
 
 この間、「外貨保険」について厳しく批判をしてまいりました。その最大の理由は、上記のように、常に円高(すなわち元本割れ)に振れやすい商品を、金融知識の乏しい高齢者等に販売するということに尽きます。
 
                         それでは、
 
 これから先も円高は続くのでしょうか? 私はノーだと思います。
 少子高齢化が進展し、経済成長が鈍化するであろうわが国においては、トータルな国力は残念ながら後退すると考えています。
 
                        したがって、
 
 短期的には円高が続きますが、長期的には円は売られ円安となる可能性が高いと考えております。
 というわけで、外貨投資は、決して違法でも不適切なものではありませんが、それを行うには以下の条件があります。
 
 1 余裕のある、すなわち最悪元本割れしても、生活に影響のないお金で行なうこと。
 2 長期の円高基調に耐えられる、精神的余裕があること。
 
                     以上を整理すると、
 
 外貨投資を行うならば、金銭的・精神的に余裕のある方が、自分及び子孫のために、長期的視点で行うべきであり、
 
                          かつ、
 
 ノルマに追われ、手数料の高い商品を売ることが日々の目標である金融機関社員の言葉ではなく、独立ファイナンシャルプランナーの適切なアドバイスに従って行うべし、以上であります。
 皆様のご繁栄をお祈りいたします。