2020/4/3

今こそ、iDeCoとつみたてNISAを始めよう! 12

                   「複利効果を最大限に利用する」
 
 そのためにやるべきことは、
 1 「信託期間無期限」の投信を選び、
 2 「収益分配金再投資コース」を選ぶ、この二つであります。
 
 全ての投資信託には、信託期間というものがあり、
 ①有期限
 ②無期限 
 の二つに分かれます。
 
 有期限というのは、読んで字の如しで、例えば「2020年4月1日に開始し、2030年3月31日に終了する」というものであり、一方無期限は、文字通り「人類及び地球が存続する限り投資を続けます」というものであります。
 題名にもお示ししたように、複利効果を最大限に利用するためには、一日でも長く投資すべきであり、文句なしに、「無期限」の投信を選ぶべきであります。
 
                        そもそも、
 
 投資(投信)という、ある意味「ゴール無きマラソン」の世界において、有期限などという商品があること自体不思議でありますが、もちろんそれには深い理由があります。
 今日、投資信託というものが、かなり多くの、そして広い世代に普及してまいりました。
 
                        しかしながら、
 
 かつては、いわゆる富裕層・高齢者の方々が主要顧客でありました。もちろん例外はありますが、これらの方々の多くは、短期間にそれなりの結果、すなわちリターンを期待します。、
 ということは、それに対応するために、短期間で値上がりするであろう、例えば「ITファンド」とか、「AIファンド」といった、いわゆる「テーマ型投信」が設けられ、確かに短期間で成果を出したものもありました。
 
                          一方、
 
 販売する側としては、このようなお客さまに対し、短期間でどんどん商品を買い替えてもらえば、そのたびごとに手数料、それもかなりのパーセントのものが手に入ります。いわゆる「回転売買」であります。
 
 というわけで、買う側及び売る側の利害が、それなりに一致していたのが、「有期限」の投信であったのです。
 
                        時代は変わり、
 
 今、多くの方が新たに投資を始めようとしています。そして、この瞬間もコロナウイルスは猛威をふるい、全世界の経済は落ち込んでいます。
 したがって、1年や2年で経済が回復することはなく、最低でも5年・10年といった年月がかかることとなります。
 いやも応もなく「長期投資」というものが求められるわけであり、当然ながら、地道に一歩ずつ前に進む「無期限」投信を買うべきであります。
 
 「歓喜の花の種は、悲しみの夜に植えられる」という言葉がございます。世界中が、苦しみと悲しみの中にある今日こそ、無期限長期投資の種を植えていただきたいと、切に願うものです。