2025/3/3

農中とゆうちょにポートフォリオの重要性

 今、個人投資家は、どんどん世界に投資している。
 同様に、金融機関もまた世界投資を進めているわけだが、以下失敗例と成功(今のところは)例について分析し、個人投資家の参考になることを願う・。
 
1 農林中央金庫2兆円の損失
 
 一 海外(外債)投資で大損失
  農中は、2025年3月期決算において、海外投資において2兆円の損失が出ることが判明した。
  ①穴埋めとして、大株主の農協に同額の増資を要請し、
  ②理事長は退任しることとなった。
 
 二 リーマンショック時の失敗
  ①一般銀行なみの融資についてのスキルがない農中は、以前から海外投資を盛んに行いそれなりの成功を収めてきた。
  ②しかし、2009年のリーマンショックのもととなったサブプライムローンの破綻を受け、サブプライム関連の資産(証券化商品)を抱えていた農中は大損失を計上した。
 
 三 外債一本足打法で再び失敗
  この反省を受け、リスクの高い証券化商品投資をやめ、ローリスクの外債(主に米国国債)投資に切り替えた。
  そのこと自体は悪くないのだが、問題はその規模である。農中の資産ポートフォリオをざっくりいうと、農業関連の融資1 対 海外投資3、つまり、75パーセントを海外資産が占めており、今回米国の利上げ(=債券価格の下落)により大損失をこうむったわけだ。
 
2 ゆうちょ銀行
 
 一 貸出できない銀行
  ゆうちょ銀行は、郵政民営化法の縛りにより、融資業務ができない。したがって、集めたお金(郵便貯金)は全額投資に回さざるをえないわけであり、言い換えれば世界最大級の機関投資家ということとなる。
 
 二 財政投融資 → 国債 → 世界投資
  ①郵便貯金で集めたお金は、郵政省の時代は大蔵省に預託し、財政投融資として、国家・国民のために使われてきた。
  ②21世紀に入り法改正でこの制度がなくなり、お金は全額日本国債購入・運用になった。
  ③民営化され、日本国債に加え海外資産投資を行うようになった。
 
 三 安定したポートフォリオ(三本足のイス)
  以上、ビジネスモデルとして、農中とゆうちょは似ているが問題はその中身だ。
 農中が外債1本足打法なのに対し、ゆうちょは、日本国債に加え、①外国債券・外国投資信託(②外国債券、③未公開株ファンド等)の三本足打法なのだ。
 
3 個人投資家がなすべきこと
 保有資産について、毎年時価評価をしなければならない金融機関に対し、個人はその必要はない。値上がりするまでじっと持ち続ければいい。そのことを前提としたうえで、
 
 一 安全資産は必ず持つ
  元本保証のある銀行預金、日本国債は一定程度保有し、
 
 二 リスク資産は必ず分散する
  投資資産は最低でも3種類に分け、」
 
 三 イイネで、NSA
  イデコやNISAを使い、インデックスファンドを、ネット金融機関で買う。
  そのポートフォリオは、N(日本)、S(SP500ー米国)、A(オールカントリー)だ。