2020/11/13
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SDGS、ESG、そして投資 |
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SDGSとか、ESGとかの言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。 これらのことと、投資の関係について述べてまいりたい思います。 まず、用語の意味なのですが、 1 SDGSとは、サステイナブル・ディベロップメント・ゴールの略であり、日本語にすると、「持続可能な、開発(成長)目標」ということになります。 2015年に国連が決めた「2030年までに達成すべき、17の目標」のことで、具体的には、 飢餓・貧困を無くすとか、環境対策、教育等、きら星の如く素晴らしいテーマであり、私も全面的に賛成であります。 我が国においても、さまざまな分野で賛同し、推進している個人・団体があります。 というわけで、日本を代表する業界二位の某証券会社など、全社を上げて取り組むとか称して、全社員が襟元にこのバッチをつけております。 ところでこの会社、当然というか当たり前というか、つみたてNISAも取り扱っているわけで、それなりの数の金融商品を提示し、顧客にセールスしております。 ところで、つみたてNISAの主力商品である投資信託においては、「収益分配金」というものが発生いたします。 その還元方法は、販売会社が提示することとなっており、 ①受取型②再投資型の、二つがあります。 わかりやすくいうと、①は貯蓄でいえば単利、②は複利ということになります。 ところで、国(金融庁)がつみたてNISAという制度を創った目的というものは、デフレ・低金利が続き、少子高齢化が進む我が国において、国民なかんづく若い方々に、長期的な資産運用・資産形成を行ない、豊かな資産を築いてほしい、ということなのであります。 単利と複利で、最終的な手取り額が、例えば40年で3倍近く違うということは、今時小学生でも知っております。 ところがですよ、 このアホ証券会社、なんとつみたてNISAにおいて、受取型すなわち単利運用しか提示していないのです。 「持続可能な」社会を目指すバッチを襟元につけておきながら、 「長期複利運用」すべきつみたてNISAにおいて、 「持続不可能な」単利運用しか提示していないのですから、 まったく頭がおかしい(脳みそがあれば、という前提だが)としか、言いようがありません。 経済同友会の前会長が、「日本は号令かければみんな従うが、カッコだけだ。SDCSのバッチがその象徴だ」と言っていたのを思いおこします。 これから先、資産運用・資産形成を行なう方々におかれましては、以下ご忠告いたします。 一 大前提として、聞いたこともない会社や、商品には決して飛びつかないこと(9割がた、インチキです) 二 大企業・有名企業であっても、上記のようなことがあるので、注意が必要であり、 三 ベストな選択は、私に相談すること、であります。 (つづく) |
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