2020/5/29

資産形成の世界に、世界最凶タッグチームが現れた!

 故・ジャイアント馬場氏が率いていたころの全日本プロレスでは、毎年末「世界最強タッグ決定リーグ戦」というのが催されておりました。
 タッグ、すなわち二人組チームの世界一を決めるものであり、馬場・鶴田組をはじめとする日本勢、ファンク兄弟をはじめとする外人勢等、さまざまなチームがありましたが、良くも悪くも圧倒的なインパクトを発していたのは、アブドラ・ザ・ブッチャー&ザ・シークの凶悪コンビであります。
 
 暴走ファイト、反則攻撃のオンパレードで場内を興奮のるつぼに陥れ、挙句の果てはフォークでテリー・ファンクの腕を刺すという、前代未聞の反則攻撃は、プロレス史上に残るものであります。
 「世界最凶のタッグチーム」という称号は、プロレス業界不動のものであります。
 
                       幾年月が過ぎ、
 
 馬場さんもブッチャー氏もこの世を去った今日、とんでもないところから、第二の「世界最凶タッグチーム」が誕生しようとしております。
 
              「ロボアド会社、IFAと提携」(5月28日付経済紙)
 
 読んで字の如し、ロボアドを使って投信等を売る会社(ほとんどネット経由)が、IFAと手を組んで対面販売を強化するという意味です。
 
 1 ロボアドバイザー、すなわちコンピュータが顧客の属性を判断して、投資方針・商品を決めるという触れ込みで、毎年約1%の手数料を取る会社と、
 2 I(インディペンデント、すなわち独立)と称しながら、実際は証券会社のパシリである会社、ということは、証券会社からキックバックを得なければ利益を出せない、
ということは、キックバックの源泉である信託報酬が高い商品しか取り扱わない、
具体的には約2%の信託報酬商品の約40%にあたる0.8%のキックバックを得る会社が、
 
 手を組んで、顧客から年3%近い手数料を毎年取ろうというのですから、資産形成業界における「世界最凶タッグチーム」完成といっても過言ではありません。
 
 この文章を書いている時点では、まだ具体的な動きは出ていません。
 これから先、膨大な額の広告宣伝費を使い、テレビ・ネット・新聞・雑誌等で売り込みを始めることと思われます。
 
                         もちろん、
 
 ご自分のお金の運用を、誰と相談し、どの金融機関に預けようと、ご自由であります。
 とはいいつつも、この文章をお読みの方々におかれましては、 生命の次に大事なお金を、どぶに捨てるようなことのないよう、お気をつけ願いたいと存じます。