2020/6/17
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「長期投資」が動き出した! |
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「毎月分配型シェア低迷、個人の投資、長期運用に軸足」(6月12日付け日経新聞) 上記の記事を解説いたします。 1 「毎月分配型投信」というのは、投資信託の収益分配金(個別株式の配当金に当たる)を、毎月投資家に分配するという仕組みの投信であり、20世紀の後半に我が国で開発されました。 ①毎月収益が入るということで、年金生活の高齢者層に受け、一時は膨大な純資産価額をキープしていた。 ②「投資信託」というものを、個人に身近なものとして根付かせた功績は大である。 ③一方で、毎月分配するわけだから、当然ながら複利効果はゼロである。 一時は投信全体の純資産価額の7割の金額を占めていたが、現在は3割まで落ちたとのことです。 2 代わって増えてきたのが、「確定拠出年金」専用ファンドの、投信残高であり、13か月連続で流入超過となっているとのこと。 「確定拠出年金」は、公的年金で足らざる分を企業と社員の自助努力で補うという目的のために、2001年に厚生労働省がつくった制度であります。 対象の金融商品は預金・保険・投信が主ですが、今までは元本保証の預金・保険に拠出する人が多く、「貯蓄から投資へ」という流れには必ずしもなっていませんでした。 このような状況から、投信が増えてきたということは、「貯蓄から投資へ」かつ「短期投資から長期投資へ」ということであり、大変喜ばしいことです。 願わくば、 企業型確定拠出年金に入れない方たちのために2017年にできた個人型確定拠出年金(iDeCo)に、一人でも多くの方が加入し、その最大のメリットである所得控除を最大に利用することにより、豊かで幸せな老後を迎えていただきたいと、切に希望するものであります。 |
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