2020/7/12

iDeCoの現状と未来について

 新聞情報によりますと、iDeCo(個人型確定拠出年金)の拠出上限額について、改正案を厚労省が考えているそうであります。
 まず前段として、iDeCoについて簡単にご説明いたします。
 
 一 公的年金(国民年金・厚生年金等)の足らざる部分を補うために、
 二 国(厚労省)が創った、準公的年金制度であり、
 三 その最大のメリットは、所得控除(拠出額に対応した税金が戻ってくる)である。
 
 職種(正確に言うと、国民年金の被保険者区分)により、年間の拠出上限額が決められています。
 
 1号被保険者(自営業者・個人事業主等) 年816、000円
 2号被保険者(民間サラリーマン)
 確定給付年金加入者         年144、000円
 確定拠出年金のみ加入者       年276、000円
 どちらも加入していない者        年660、00円 
 2号被保険者(公務員等)        年144、000円
 3号被保険者(専業主婦)        年276、000円   
 
 今回、厚労省が改正しようとしているのは、上から二つ目の確定給付年金加入者の額です。
 というのも、確定給付年金というのは、会社が全額お金を出し、かつ給付水準も確定しているという、大変素晴らしい制度なのですが、「この部分とiDeCoで拠出する分の合計額」は上限(年660,000円)があります。
 会社が出す掛け金の額は低く抑えられていると、結果として、この職種の方の合計額が低くなるわけであり、それをカバーするために上記の額を年240,000円に上げるといううのが骨子であります。
 
 これらの欠点(というほどのものではないが)も含め、iDeCoについては、まだまだ検討の余地があります、がしかし、それらを補っても余りあるメリットが、三の所得控除であります。
 次回以降、一人でも多くの方が加入されること期待し、ご説明いたします。