2021/1/26

いい記事読んで、ダメ記事棄てよう!

 人間であれ、組織であれ、良い面もあれば、悪い面もあります。
 日頃、色々な媒体から情報を仕入れる際も、全面的に信じるのではなく、自分の頭で判断し、最終的に取捨選択することが必要であります。
 
             <最近の新聞記事より>
 
 1 投資信託 高手数料ご注意(給与天引きの「ミリオン」 12・20朝日)
 サラリーマンの方が、給与天引きでお金を貯めるための手段として、
 ①貯蓄においては、「財形貯蓄」 ②投資においては、「従業員積立投資プラン(通称:ミリオン)」があります。
 ①については、中堅企業以上はほとんど導入していますが、②はそこまで普及していません。
 それに加えて、確定拠出年金(DC)や、個人型確定拠出年金(iDeCo)の普及により、私など「えっ、まだミリオンなんて存在してたの?」というくらいの気持ちですが、実はまだ存在しており、7社の運用会社が提供しており、残高700億円となっています。
 問題はコストで、ミリオンにおける信託報酬は平均1.5%だそうです。
 この制度が出来たのは、バブルの真っ最中の1987年、まさしくイケイケの時代でしたから、そのころ1%や2%のコストなど、なんてことなかったのかもしれません。
 
                しかしながら、
 
 バブルが崩壊し、失われた20年を経て、時代は変わりました。
 ミリオンの主力商品である「日経平均インデックスファンド」は、今や信託報酬0%台が主流で、0.1%なんていうももあるわけで、ミリオンのそれが、いかに高いかはお判りになると思います。
 記事によると、ある運用会社は、「当時は給与天引きによる積立投資が出来る唯一の制度だった。販売会社はそのためのシステム投資や、維持コストがかかり続けている」と、説明していると、なっています。
 
 その通りだと思います。日頃、運用会社や販売会社の高コスト志向を批判している私ですが、ことミリオンに関しては、上記の発言には納得いたします。
 
               とはいいつつも、
 
 時代はかわり、iDeCoやつみたてNISAという素晴らしい制度ができました。
 ミリオン加入者におかれましては、キリのいいところでiDeCoやNISAに変えることをお勧めいたします。
 一 制度開始以来積立をしていたとしたら、平均単価は約16、000円であり、現在の日経平均約28、000円で終了しても、十分儲かっている。
 二 したがって、これ以上、高コストの商品を買う必要はない。
 三 何故ならば、iDeCoやつみたてNISAという、低コスト高メリットの商品があるのだから。
 
 以上、「いい記事」をご紹介しました。次回は同じ新聞社でも「ダメ記事」があるということをご紹介いたします。