2021/3/7

3・11を前に

 東日本大震災から10年の節目の日を前に、Jリーグ仙台VS川崎戦が行われました。
 10年前の4月、再開したJリーグにおいて、アウェーの川崎に乗り込んだ仙台は、2-1という勝利をおさめ、東北の、そして日本の多くの方に感動をもたらしたのです。
 
 今回もその再現が期待されましたが、結果は5-1で川崎の圧勝でした。
 このような場合、しかもあきらかに実力差がある中で、川崎の側からすれば、ある程度力をキープして(同情とか、八百長とかという意味ではなく)、1点差や2点差で勝つ、という展開もありえました。
        
       にもかかわらず、そのようなくだらない配慮を一切せず、
 
 「これがスポーツだ、勝負の世界だ、現実だ」ということを見せた川崎の選手たちに、心からの敬意を表したいと思います。
 と同時に、0-4とリードされながらも一矢を報い、最後まで戦い抜いた選手・サポーターの皆様に拍手を送りたいと存じます。
 
 亡くなった方、失ったものは、残念ながら戻りません。これからも東北の方々の苦労は続くことと思います。
 さらには、今コロナの猛威により、日本全国でも多くの方が苦しんでいます。
 さらには、これから確実に来るであろう、富士山噴火・首都直下地震・南海トラフ地震では、東日本大震災よりも多くの被害者が出て、多くの富が失われると予測されます。
 
 
 今、私たちがなすべきことは、日々一生懸命働き、収入を得て、その1割なり2割なりを将来のために貯蓄し、投資するということです。
 それらのお金は、第一義的には預金者・投資家&銀行・投資会社の利益につながるわけですが、それらのお金は巡り巡って社会や国家のために使われる、ということになります。
 
 災害対策のための道・橋・トンネル等の整備、建物の耐震化、体育館・トイレの整備、人工呼吸器・人工心肺の開発、ワクチン・治療薬の開発 ・ ・ ・
 膨大な金額が、しかも今日・明日必要となるわけであります。
 私たちが貯蓄するお金は、銀行融資というかたちで、これらを成すための会社にわたり、
 株式投資というかたちで、これらを成すための会社の株価を上げ、株価の上がった会社はそのお金を元に新たに投資をし、インフラ整備や感染症対策のための施策を実行することとなるわけです。
 
 震災から10年、コロナから1年、節目の春を迎え、しかし肌を刺す風はいまだ寒い、厳しい今日この頃ではありますが、川崎フロンターレの選手達が見せてくれた「現実」というものをしっかり
みすえ、明日に向かって一歩を踏み出しましょう。