2021/4/16

「お笑いマネー番組」を笑う(笑)

 「人生100年時代、お金の稼ぎ方や貯め方、増やし方が大切な時代。老後を身近に感じる中高年世代から、日本の未来を支える世代に至るまで、マネーの初歩の初歩から徹底解説。お金について、どこよりもわかりやすく伝えます」
 
 と、これは4月1日から始まった某テレビ番組のうたい文句です。
 
 1 前半の問題提起は、賛成であり、だからこそ全ての世代が資産形成について学ぶべきであるということも賛成です。問題は、
 
 2 番組ラインナップによると、
 1回目、「ロボアドで備える老後資金」とあります。
 当欄で何回か述べたように、ロボット、すなわちコンピュータ・AIが資産運用方針を決めてくれるかのような会社・口座を推奨しています。
 その正体が、もともと自社で準備した金融商品に、顧客の属性を合わせたと称するにすぎない、ということも述べました。
 たった5問の質問に答えただけで、何千・何万ある金融商品と顧客の方針をマッチすることなど、絶対にできましぇーん(笑)。
 
 3回目 デジタル投資の入口「スマホ投資」
 コロナでDX、在宅勤務がさかんになる中、デジタル投資なんて言うと、いかにも現代的、先端的のように聞こえますが、その実態は前者と同様、自社商品に顧客を勧誘して高い手数料をぶんどるだけのこと。
 年1パーセントの手数料を、しかも毎年毎年取られるのですよ、そこのオニイサン。
 
 3 極めつけは、メインキャスターのオッサン。
 ちょっと前まで某地上波のニュースキャスターをやってたけど、NHK出身の方にあっさりその座を奪われ、今は大学教授をやっているらしい。
 財務省の役人にインタビューして、国債の大量発行による危機諭を語らせている。(財務省の危機感自体は正しい)
 一方で、MMT理論という現代理論も紹介しているのだが、国が通貨をコントロールできないなどと、意味不明の否定論を述べている。
 通貨発行権のある政府&中央銀行が通貨をコントロールしないで、誰がコントロールするんだよ、アホ。
 
               というわけで、
 
 番組の趣旨はまことに正しいのですが、内容はその真逆なのであり、こんなくだらない番組を木曜日の夜に1時間も見るのは、ホント人生における時間の無駄です。(ま、私はヒマ人だから見ますが)
 
 人生100年時代における資産形成の王道はただ一つしか、ございません。
 「iDeCoやNISAという国の制度を使い、世界に投資するインデックスファンドで、安いものを買い、長期・複利で運用する」、これだけであります。
 と、これなら5分で説明終わりです。
 
 コロナの第4波がいよいよ本格的に来つつある今日、生命を守り、生命の次に大事なお金を守り、増やしましょう!