2021/6/17

お笑いファンド大賞

 6月16日付けの経済紙、外資系運用会社の某バランスファンドが一面広告を載せています。
 
 1 題名「おかげさまで純資産価額2000億円突破」
 2013年、10億円からスタートしたものが、2020年末には2000億円まで膨れ上がったとのこと。8年でなんと200倍!すごいことです。
 なんてね、ジョークですよ。
 確かに8年で200倍まで規模は拡大しましたが、この間の基準価額は1万円 → 1万2千円、率にして20パーセント増し、年平均で2.5パーセント増し。
 ちなみにこの間の日経平均株価は、1万1千円 → 2万4千円、率にして120パーセント増し、年平均で15パーセント増しです。
 
 2 パフォーマンスはともかく、年間コストはどうか?というと。
 某ファンド              約1.5パーセント
 日経平均インデックスファンド  だいたい0.5パーセント前後
 
 整理すると、
 某ファンド             年間コスト▲1.5パーセントで、パフォーマンス2.5パーセント
 日経平均インデックスファンド        ▲0.5パーセント          15.0パーセント
 
 どっちが得かは、小学生でも判りますよね。
 
 3 こんなゴミファンドが、なんと、なんと、なんと
 モーニングスター 2020年最優秀ファンド賞
 R&I 2020年優秀ファンド賞
 おいおい、モーニングスター社及びR&I社さん、おたくら頭大丈夫?ってなもんです。
 マジ、ホントに大丈夫?コロナでノーミソいかれたんじゃやないよね(笑)
 
 4 あげくのはてに、このファンドについてオンラインセミナーを行うとのこと。
 そのスピーカーが4人中3人がこの会社の人間で、1人だけアリバイつくりのために
シンクタンクの社員を加えている。
 予測するまでもなく、自画自賛のくだらない内容でありましょう。
 
 おそらく金持ちの老人から口三寸でお金を集めたのでしょう。(一人1千万円として、2万人集めれば2000億円にはなります)
 まあ、金持ちのご老人がいくら多額の手数料を払おうと、いくら損をしようとご自由ですが、
 これから先長い人生があり、長期に資産形成を行い、豊かで幸せな老後を目指す若い方々におかれましては、けっして手を出してはいけない金融商品であります。
 
 以上、反面教師として。