2021/12/2
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「セカンドオピニオン」は、正しい人へ!2 |
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経済誌の広告記事に記されたIFAの具体例について、ご紹介します。 1 相続金運用 一 相談内容 ・ 母が亡くなり、相続手続きで証券会社へ。 ・ 母が保有していた「新興国国債」が多額の損失状態となっていた。 ・ 担当者に相談したら、「株価連動型の仕組み債」への乗り換えを勧められた。 私の見解: 先行き短い老人に、「新興国国債」を買わせるなど、悪徳金融機関の典型。 さらに、仕組債を勧めるなど、マジ悪徳の上乗り。 二 IFAの提案 ・半分を投信ラップ口座で運用。 ・半分は外貨建て債券で運用。 私の見解: 悪徳証券会社もひどいが、それに負けず劣らずひどい提案だね。 ・ラップ口座で運用するってことは、毎年2パーセント以上の管理手数料を取られるってことであり、それに加えて高い信託報酬の投信を買わされたら、年4パーセント以上をボッタくられる。 相続財産が1千万円だとしたら、毎年40万円ボッタくられるってことですよ! ・外貨建て債券を提案するってのもひどい。母親が新興国債券で損失を抱えているのに、同様の商品を勧めるなど、正気の沙汰とは思えない。 三 私の提案 現時点で損失を抱えていることは、事実としてえ受け止めるしかない。 相談者が金銭的余裕があるのなら、国債満期まで辛抱して保有するのがベターなり。 2 退職金運用 一 相談内容 ・ 65歳で退職し、3千万円の退職金は入った。 ・ 銀行家から連絡があり、「新興国債券で運用する、毎月分配型ファンド」を勧められた。 私の見解: また出たよ、新興国(笑)。65歳、老い先短い老人が、「新興国」に投資してどうなるのよ! しかも、毎月分配型(笑)。毎月毎月収益を受け取ってたら、複利効果が全然生かせない、最悪の金融商品です。 二 IFAの提案 ・リスクを抑えたわが社独自のラップ口座に50パーセント。 ・定期収入を期待できる債券に50パーセント。 私の見解: 「わが社独自」って、「どの会社にも属さない独立系金融アドバイザー」が、どうして、「わが社」の商品をお勧めできるの? その真実は、委託元である証券会社のボッタくりラップ口座以外にございません。 そして、毎年120万円(3千万円 × 4パーセント)ボッタくられるのです。 「定期収入」を期待できる債券って何だ?具体的に言えよ。 三 私の提案 ・50パーセントは元本保証のある商品。 具体的には、銀行の1年定期(元利自動更新)で複利効果を得るか、個人向け変動金利国債で、金利上昇に乗る。または双方を25パーセントずつ保有する。 ・50パーセントは、「つみたてNISA」でインデックスファンドを20年間積み立てる。 四 結論 「独立系の、資産運用アドバイザー」などと称しながら、その実態は証券会社のパシリであり、しかもその提案内容たるや、最悪の金融口座であるラップ口座を主にするという、まさしく「自分の財産を増やすプロ」たる姿が見え見えであります。 どこの会社にも属さず、どこの会社からも1円の手数料を得ていない、正真正銘の「独立した、資産運用のアドバイザー」たる、独立ファイナンシャルプランナーを選ばれることを、切に願うものです。 誰のためでもなく、貴方のために。 |
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