2021/12/12
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資産形成は、大所高所から! |
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どんなことでも、一面ではなく全面、すなわち大所高所から見ることが必要です。 1 いわゆる日本破綻論 日本国債の発行残高が1000兆円を超え、やれ「国債暴落」とか、「日本破綻」とかいう、出来の悪いホラー与太話が、一部に蔓延しています。 一 国債1000兆円は、確かに国(政府)の借金であり、それ自体は莫大な額である。 二 ところで、借金というのは会計上「負債」と呼び、貸借対照表の「右側」に記載されている。 三 ところで、貸借対照表というのは、「左側」に「資産」が記載されており、この両方を見なければ会計というものは理解できない、これは商業高校の1年千レベルである。 四 さて、国債はほぼ全額国内で消火されており、つまり資産の部には1000兆円の「国債」という国民の財産があり、すなわちこの時点で日本国の資産・負債はプラスマイナスゼロなのである。 これは、小学生レベルである。 五 さらには、日本国民は国債に加え他の財産も保有しており、その総額は2000兆円である。すなわちこの時点で、日本国は負債の2倍の資産を保有していることとなる。 六 さらには、世界一を誇る対外純資産、日本国保有の道、橋、港等の資産を加えれば総資産は約3000兆円となり、負債の3倍の資産があるのだ。 すなわち、日本破綻などということは、日本沈没の時以外ありえないのであり、 七 貸借対照表の右側、すなわち一面だけ見ても真実は判らないということになる。 2 クロダノミクス批判 2013年、黒田東彦氏が日銀総裁に就任し、「デフレを脱却し、2パーセントのインフレを実現する」と宣言しました。 以来9年、残念ながら2パーセントインフレは実現していません。 しかしながら、いわゆるクロダノミクスにより、 一 円高は是正され、 二 輸出企業を中心に企業業績が改善し、 三 株価が上がり(3倍!) 四 雇用が増え、失業者が減り、自殺者が減り、 五 勤労者報酬が増え、消費が増え、GDPが増え、 六 家計の金融資産は2000兆円を超えた、のです。 つまり、2パーセントインフレという最終目標以外は全て達成されている、すなわちテストでいえば100点満点で90点という、素晴らしい成果なのです。 クロダノミクスという1冊の冊子があり、1頁から9頁まで目標達成なのに、最後の10頁だけ見て、「失敗」だの、「未達」だの騒ぐのは、チャンチャラおかしいと言わざるを得ません。 3 ファンドの成績 今、我が国において、約6000本の投資信託が流通しています。 一 その上昇率トップ10は全てアクティブファンドであり、これだけ見るとアクティブファンド万々歳のように錯覚するが、 二 しかしながら、それはアクティブファンド約5000本の中の、ほんの例外であり、 三 トータルでアクティブファンドとインデックスファンドを比較すれば、3勝1敗でインデックスファンドの勝ちなのであり、 四 さらには、コストを比較すればそれ以上にインデックスファンドが優位であり、 五 さらには、これに積立・長期・複利という要素を加えるならば、もう圧倒的にインデックスファンドの勝ちなのである。 トップ10の結果という一面だけ見てアクティブファンドを買うなどというのは、ドブにお金を捨てるようなものであります。 全ての物事は、一面だけではなく、全面すなわち大所高所から見て、しかも長期的視野で判断することが成功の秘訣であります。 |
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