2022/6/4

資本主義は資本主義だ!

 NHKスペシャルで、かって「マネー資本主義」なる番組があった。株式市場や投資マネーの過熱ぶりを批判するような意図の題名らしいが、全くバカな題名だ。
 そもそも資本主義というものは、その運営手段としてお金(マネー)を利用するわけであり、つまりマネーは資本主義経済のシステムの中にあるのである。
 つまり、マネー資本主義なる言葉は、「天ぷら天丼」と同じくらいバカな言葉なのであり、こんな題名をNHKスタッフの頭の程度が知れてくる。
 
 そのうち今度は「株主資本主義」なる番組も出てきた、これも笑わせてくれる。
 資本主義、その象徴たる株式会社は、株主からの資本拠出によって運営されているわけでり、当然ながら、株主 = 株式会社 =資本主義なのである。
 つまり、株主資本主義なる言葉は,「豚カツかつ丼」と同じくらいバカな言葉なのであり、全くいい加減しろよNHKというくらいなものだ。
 
 ところで最近、「ステークホルダー資本主義」なる言葉が出てきた。ステークホルダー、すなわち利害関係者に配慮した会社経営、資本主義運営をせよとの意味らしい。
 もっと具体的にいうと、利益を株主だけで独占するのではなく、従業員、顧客、関連業者、地域等で分け合え、とでも言いたいらしい。
 しかしながら、株式会社というものは、そもそもお金(資本金)を出した株主のものであり、それ以上でもそれ以下でもないのである。
 したがって、その結果得られた利益を100%株主に還元するのは当然のことなのだ。
 ステークホルダー資本主義なるものは、天丼もしくはかつ丼を名乗りながら、ごはんの上に天ぷら、豚カツ、ウナギ、アナゴ、中華あんかけ、麻婆豆腐、ステーキが乗ってる正体不明の丼料理のようなものであり、とてもじゃないが食べられた代物ではない。
 
 しかしながら、前述のような声を受け、資本主義の牙城米国においても、経済団体がそいったことを提唱し始めた。世界でもダボス会議(世界経済フォーラム)等で同様の提案がなされている。
 これらに応え個別の企業単位でも、そういった方向を宣言する会社が出てきている。
 
                        しかし、
 
 騙されてはならない。企業がそのような宣言をするのは、そのことによって企業イメージを高めて、売り上げを伸ばし、結果利益を増やす、それが目的なのであり、昔流行った企業メセナとたいして変わらないのだ。
 今はやりのESG投資が、バカな投資家から金を集め、ESGと縁もゆかりもない企業に投資するのと同じようなものである。
 
 そもそも企業の社会的責任とは何か?それはただ一つ、たくさん稼いで、たくさん税金を納める」このことに尽きるのであり、それ以上でも、それ以下でもない。
 したがって、昨今流行っている、世界的企業が税率の低い国に便宜的に本社を移し、そこで節税を図るような行為は厳しく批判されるべきである。
 
 我が国においても、出来の悪い学者・評論家を中心に、このステークホルダー資本主義なるものが唱えられ、一時岸田総理の「新しい資本主義」なるものもそれを目指すものと誤解されていた。
 しかし、昨今の報道を見るとそうではなく「貯蓄から投資へ」という資本主義の大道を、我が国においても実現すべく舵を切ったようであり、いい意味での君子豹変として評価したい。
 
 岸田総理の決意に応え、岸田政権を支え、iDeCo&NISAで日本と世界の株式市場に投資し、自分と日本の未来を切り拓きましょう!