2022/7/13
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生命保険は、死亡保険だ! |
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コロナ、ウクライナ、暗殺等暗いニュースが続く中、久しぶりに心から笑わせてくれる愉快な本に出合った。 「生命保険はひどい、ダマしだ」という本で、著者のS氏は評論家で主に経済・金融がメインであり著作も100冊を超えているそうだ(笑)。ちなみにその中には「お金で騙される人、騙されない人」という本もある(大爆笑)。 てっきり、長年の経験で生命保険会社にダマされた人を紹介するかと思いきや、なんとご本人が当事者(笑)だという。 騙されて興奮しているせいか、文章がぶっ飛んでて読みづらいことおびただしいので、以下私なりに整理した。 1 保険金5000万円の定期特約付き終身保険に入り、自分が死ねばてっきり5000万円の保険金がおりると思っていた。 一 主契約保険金 100万円 二 障害特約保険金 100万円 三 定期特約保険金 4800万円、合わせて5000万円というわけだ。 ここまで読めばお判りの方多いと思うが、定期保険・定期特約というのは、読んで字のごとし定期(期間の定めがある) = その期間に死亡すれば保険金が支払われるが、そうでなければ1円も入らない、いわゆる「掛け捨て」の保険なのだ。 2 タイトルに記したように、生命保険の本質は「死亡保険」、すなわちある人が死亡した時に、その人にっよって生計を維持していた人が困らないように、保険(保障)を準備するというものだ。 つまり、「掛け捨て」こそ、生命保険の本質であり、であるとするならば定期保険に入って、「騙された」ということ自体ナンセンスである。 3 実際この方、今まで1500万円近い保険料を払っているわけだが、今亡くくなれば5000万円が保険金受取人に入ることとなる。 5000 ー 1500 = 3500万円プラスになるわけで、何を根拠に「ヒドイ」だの、「騙された」のと言ってる意味がわからない。 4 文章を読んで察するに、自分は満期(30年)を過ぎても生き続けるだろう、そうするとその後死んでも100万円しか受取人には入らない、そのことを怒っているらしい(笑)。 でもね、満期過ぎて生きるのはアンタの勝手であって、不満なら今のうちに死ねばいいだけのことなのだよSさん(笑)。 5 前述したようにこの方、、経済・金融をメインにしてきた評論家であり、おそらく日本経済がどうとか、世界情勢がどうとかを偉そうに書いてきたのだろう。それが自分自身の生命保険について、というか2で記したように生命保険というものの仕組みについてほとんど無知だというのだから、ブラックジョークも極まれりだ。 6 挙句の果てに、経済雑誌やファイナンシャルプランナーに八つ当たりし、これらの人々が生命保険の真実について述べなかったと文句を言っている。 しかし、私の知る限り各経済誌は年に1 ~ 2回保険特集をするが、必ず保険の盲点については記されており、早い話この方が勉強不足というだけのことだ。 7 生命保険 = 死亡保険と書いたが、一つだけ例外がある貯蓄性保険、いわゆる養老保険だ。こちらは、満期に生きていた場合、生存保険金が支払われる。 今、「貯蓄から投資へ」といううことが言われており、生命保険も大きな意味では投資の一部ととらえられる。 全ての国民が、自分の条件に合った投資を、自己責任で行う時代が来つつあるのである。 |
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