2022/8/4

長期投資は、必ず勝つ!

 8月4日付日経新聞に、非常に興味深い記事が載っていたのでご紹介します。
 
                「日本株新指数、明治大が算出」
 
 1 明治大学の三和教授と、投資教育会社IーOウェルスアドバイザーの岡本社長が協同で日本株価の新指数策定を進め、このほど完成した。(三和・岡本日本株価指数)
 2 1878年(明治11年)、渋沢栄一氏が中心となり東京株式取引所がスタートした。以降太平洋戦争終了後の1951年(昭和26年)までの74年間について、新たな株価指数を策定した。
 3 1878年を100とし、物価上昇や新円切り替えの影響は反映していない。
 4 対象は、個別株の先物取引にあたる定期取引市場に上場していた約500社で、日本郵船や現在のクラレなど、現存する会社もある。
 5 1951年時点の指数が、なんと900、000、すなわち9、000倍という驚くべき数字となる。
 6 この78年間においては、以下の大きな出来事があった。
   日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、関東大震災、昭和恐慌、そして太平洋戦争、これだけの惨事があり、多くの人命・財産を失っていながら、なんと株価は10、000倍近くまで増えたということとなる。
 
 7 戦後、東京証券取引所が東証株価指数(TOPIX)を策定した。
 1968年(昭和43年)の全上場株の時価総額を100としたもので、現在(2022年)約1900となっている。
 8 この二つの株価指数をリンクし、配当等の再投資効果を加味したとすると、この144年間(1878~2022)において、約5、840、000倍(584万倍・日経試算)まで株価指数は増えたこととなる。
 
 これらの歴史的事実をふまえ、以下結論を延べたいと思います。
 
 一 株式市場、資本主義、日本経済はいろいろな困難、失敗、不幸がありつつも、大局的には発展しつづけていること。
 二 このことに自信を持ち、株式投資を始め、続けると同時に、資本主義経済体制をより発展させるために国民が努力すべきこと。 
 三 日本郵船、クラレといった個別企業への投資だけでは500万倍ものリターンを手にするのは難しい。
 四 とはいいつつも、株価指数そのものに投資するということは、この144年間において、最初の100年間は出来なかった(そのようなシステム、商品がなかった)。
 五 1970年代、米国で発明されたインデックスファンドがそれを可能にした。
 六 我が国においても、今世紀に入ってからのインデックスファンドの発展・充実ぶりは目覚ましい。
 七 今、この時代に生きている私たちは、このような素晴らしい金融商品があることに感謝すべきである。
 八 しかも現代では、日本国内にいながら米国・世界の会社を買うことが出来ることとなった。
 九 さらにはわが国においては、国家がiDeCoやつみたてNISといった世界に誇る投資支援制度を国民に提供してくれていいる。
 
 これらの事実をふまえ、国民、なかんづく若い方々が世界(当然日本を含む)に投資するインデックスファンドを使って、豊かで安定した老後の準備を今から始めることを、切に願うものです。