2022/12/24

オカルト金融に騙されるな!

 資産形成・資産運用というものは、投資家が自分のお金を増やす、ただそれだけが唯一の目的であり、それ以外はない。
 にもかかわらず、わけのわからないこと言ってお金を集めたり、投資家を惑わせる輩がいる。これを「オカルト金融」とよんでおり、絶対にダマされてはならない。
 
 1 「真面目な会社、頑張る会社を応援しよう」(アホか?)
 これって、某運用会社(ファンド)の歌い文句で、これで多額の金を集めている。
 「真面目な会社、頑張っている会社は必ず伸びる。それを私(会社)が見つけるから、私のファンドに投資しなさい」」(笑)というわけだ。
  一 そもそも、よほどのブラック企業・悪徳企業でないかぎり、大多数の企業は真面目で、頑張っている企業である。
  二 業績が伸び、株価が上がるのは、その中でも限られているが、それは誰にも判らない。
  三 したがって、前述したような歌い文句でお金を集めること自体、ある種の宗教団体 = オカルト集団と似たようなものだ。
 
 2 インデックスファンドはただ乗りだ(で、それがどうした?)
  前述したファンドは当然ながらアクティブファンドだ。
  ところで現在、株式投信を新たに始める人は圧倒的にインデックスファンドを選ぶ。そりゃそうでしょう、コストが安く&パフォーマンスが良いのだから。
  ところが、こうした風潮に意義を唱える輩がいて、その理由は、
  ①アクティブファンドは、個別企業を選別するのでダメな企業が淘汰される。
  ②一方、インデックスファンドは株式市場全体を買うので、選別機能がはたらかない。
  ③結果的に、アクティブファンドの選別機能により上昇した平均株価を買うということは、株価上昇にただ乗りすることとなる。
  一 まずもって、アクティブファンドが市場選別機能があるなどというのは、単なる無知であり、その機能は、「個別株投資」にある。
  二 ただ乗りうんぬんは、まあその通りだが、で、それがどうしたの、株価が上がればそれでええやん。
 
 3 お金より大切なものがある(アホ、当たり前だ)
  岸田総理の、「貯蓄から投資へ」を受け、NISAの拡充等が進められており、これについてあるファイナンシャルプランナーがこんなこと言っている。
  一 投資といっても、投資できない位、貧しい人もいる。
  二 お金よりも「働き甲斐」とか、「やりがい」の方が大事だ(笑)
                       
                    コイツ、マジアホか?
 
 ①投資できないのなら、しない、ただそれだけでそれは単なる個人の問題だ。
 ②働き甲斐や、やりがいじゃあ、この国では食パン一枚買えないんだよ?
 ファイナンシャルプランニングという使命を捨て、わけわからない政治論・人生論を持ち出す、まさにオカルト宗教そのものだ。
 
 安倍元総理の殺害理由が宗教団体がらみだった影響で、やれ100万円の壺だの、1000万円の仏壇だのが世間(といっても、テレビのワイドショー程度の世界だが)を騒がせている。
 ところでこれらって、なんの違法性もなく、個人が自由意志で行った(買った)ものである。
 早い話、自分の金をどう使おうと全く自由であり、赤の他人がどうこう言うことではない。
 
 資産形成・資産運用についても同様であり、したがってオカルト金融にダマされようがお金をむしられようが全くご自由であります。
 ただ、当欄をお読みの方&その周りの方におかれましては、くれぐれもそのようなことをなさらっず、正しい資産形成の大道を歩まれんことを期待するものです。