2023/1/10

資産形成入門 2

 資産形成の基本
 
2 日本と世界の、未来を予測する
 
 前段の1において、日本の過去と現在、すなわち確定した事実において述べた。講談は、これらをふまえ日本&世界の未来を予測し、それがどう資産形成に繋がるかを記す。
 
 一 日本、低成長&少子高齢化の時代へ
  アベノミクス・クロダノミクスが終了し、これからは100パーセント間違いなく前任者より凡庸な総理大臣&日銀総裁が就任することとなる。
 ということは、経済・金融は停滞し、低成長の時代が続き、当然ながら国家・国民の富は大きく増えないこととなる。
 さらには少子高齢化の進展により、
 ①少子化により、年金保険料を払う人が減り、
 ②高齢化により、年金受給者が増え、
 ③結果、公的年金の収支は厳しくなり、
 ④これから先、年金だけでは生活できないことは確実である。
 ⑤さらには、生鮮年齢人口の減少により、経済は低成長、最悪マイナス成長もありうることとなる。
 
二 世界、人口100億人の時代へ
 少子高齢化の日本(だけではなく、多くの先進国)と真逆で、世界全体では新興国を中心に人口が増え、今世紀半ばには約100億人に達するだろうと推定される。
 人口は増えればそれだけ経済が成長するということは、1で述べた我が国の例が典型であり、結果世界全体の付加価値・富が増えることとなる。
 
三 日本、老後資金2千万円が必要な時代へ
 いわゆる、老後資金2千万円問題をご記憶の方もおられるだろう。ところでこの金額はあくまでモデルケースであり、それぞれの状況において、1千万円だったり、3千万円だったりすることとなる。いずれにせよ、公的年金だけで生活できる人はぜいぜい1割程度であり、残り9割の方は自助努力で不足額を準備しなければならないこととなる。
 
四 貯蓄 プラス 投資 & 日本 プラス 世界に投資 の時代へ
 不足額をどう準備するか?
 20世紀なら答えは簡単、前段で述べたように預貯金で10年2倍になったのだから、こつこつ定期預金を積み立てていればよかった。
 しかし現在はほぼゼロ金利であり、2倍になるには約1000年かかることとなり、相当長生きしないと、もとはとれない。
 となると、安定的に資産を増やすためには投資をする必要がある。そしてその対象は、低成長の日本だけではなく、高成長(が期待される)世界も必要となる。
 
五 世界で稼ぎ、日本に戻せ!
 サッカー日本代表が、ワールドカップにおいて2大会連続ベスト16進出を果たした。
 その最大の要因が、国外で活躍する選手の多さであり、26人中20人(当初発表時)である。
 世界で闘い、世界の力を知っているからこそ、世界で勝てた(日本に例益をもたらした)のである。
 試算形成も同様であり、世界に投資し、世界で稼ぐことにより、個人のみならず国家の利益にもつながるのだ。
                                                    
                                                   (つづく)