2023/1/24

おいしい話はこの世の中にはない!

 お笑いコンビTKOの木元武宏さんの金銭トラブルを、ご存じの方もおられるかと思う。
 昨年夏に発覚し、今回約半年を経て1月23日に会見を行った。
 
1 トラブルの要旨
 一 若い知り合いA氏に、資産を預け(FX投資)運用していた。
 二 順調に増えたので、タレント仲間や後輩も誘い、総額で約1.5億円投資した。
 三 しかし、運用の雲行きが怪しくなり、解約を申し入れたがその時点では受け付けてもらえず。
 四 損失を取り戻そうと考えていたところ、知り合いB氏から不動産投資をすすめられた。
 五 二で投資をしていた人たち数人で、約3億円投資した。
 六 しかし、こちらもうまくゆかず、約5億円の損失を抱え、昨年夏発覚し、事務所を退社し、芸能活動を休止した。
 
2 会見要旨
 一 弁護士を立て、A氏B氏と交渉の結果、約3億円が返金され、現在の損失は約1.5億円となった。
 二 ある程度終了の目途がついたので、来月から芸能活動を再開する。
 三 ①「おいしい話は、この世の中にはない」
    ②「投資というものを、悪い、怪しいと印象づけることとなり、責任を感じている」
 
3 今回の事件のポイント
 一 今回、大きな損失が生まれたが、FXにしろ、不動産にしろ、そのこと自体は合法的な投資である。
 二 なので、違法行為である「投資サギ」とは全く異なる。
 三 とはいいつつも、仲間や世間に迷惑をかけたことは事実であり、前述のコメントとなるわけだが、このコメントは実に潔く素晴らしい。
 
4 今回の事件の教訓
 一 「おいしい話は、この世の中にはない」ということを、身をもって芸能人の方が語ったことのインパクトは大きい
 二 そのうえで、投資にたいする悪印象を植え付けたかもしれないことの反省の弁も、正しい。
 三 そして、これらのことをふまえ、おいしくはないが、正しくそしてそれなりにお金が増える投資をご紹介したい。
 
5 バフェットの言葉
 一 「資産の10パーセントを米国国債に、90パーセントをS&P500インデックスファンドにしなさい」、とこれは、米国人である氏が、米国人にあてた言葉である。
 二 この言葉を日本人にあてはめるなら、
 「10パーセントを日本国債に、90パーセントを日経225・S&P500・MSCI全世界株式インデックスファンドにして、iDeCoかNISAで運用しなさい」ということになる。
 三 
  ①今、日本国債10年物も金利は0.5パーセント、これは銀行定期預金(0.002パーセント)
250倍!である。
 ②S&P500の50年(1965~2014年)の平均利回りは、10パーセント弱!!である。
 ③iDeCoの所得控除は、最低レベルの方で年15パーセント戻る、つまり年15パーセントの金融商品ということとなる。
 
 いかがですか、おいしい話ではないが、美味しい話じゃないですか?
 目覚め、前に進んだ者こそが、豊かな果実を手に入れることが出来る、それが真理であります。