2023/4/21
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カモがネギを背負ってやってきた! |
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スイス第二位の銀行であるクレディスイスが経営破綻し、スイス政府の仲介で第一位のUBSに吸収されることとなった。 外国銀行の破綻など、ドーデもいい事象なのだが、実はこのことにより大損害を受けた日本人がいることが判った。青山学院大学駅伝部監督の原晋氏である。 金融機関の甘い声にダマされ、クレディのAT1債を購入保有していたのだが、今回の破綻で全額パーになってしまったのだ。 もっとも、監督業に加え、テレビ出演、講演、出版で大儲けしているとののある噂のある原氏にとっては、全資産のせいぜい1割程度の損失であると推察はするが。 1 AT1債とは? 一 債券、つまり銀行が発行する借用証書(債務)だ。 二 会社が倒産するというのは、早い話借金を返せなくなるということだから、債務の大半例えば9割なり、8割なりがパーになることとなる。 三 それにしても10割、すなわち全部がパーになるなんてことは普通ありえない。 四 にもかかわらずそうなったのは、今回「特約」において、会社倒産等の時はそれもありうると規定されていたからだ。 五 問題は、こんな危ない特約のある商品を原氏を始めとする素人に販売した三菱モルガンスタンレー証券の姿勢にある。 2 漁師は、カモネギを探している 一 金融機関は、自社(員)の資産を増やすプロ 金融機関やその社員が、「資産運用のプロ」とか、「投資のプロ」とか、自称したり、マスゴミが評したりしていかにも顧客の資産を増やす能力があるかのように偽装するが、100パーセントウソである。 彼らの正体は、資産運用商品を売りつけて多額の手数料をせしめる、「自分の資産を増やすプロ」なのだ。 二 奥田英朗氏の例 直木賞作家の奥田氏の元へある日口座をもっている銀行の社員が、系列証券会社の社員を連れてきた。 約5千万円の預金を、低金利で眠らせておくのではなく、投資で膨らませませんか、という甘い罠だ。 その言葉にだまされラップ口座を開設したが、手数料を取られるばかりで、ズルズル資産はへるばかりという始末。 まさしく、カモ打ちの漁師がカモネギをダマす、典型的な例だ。 三 金融機関の勧める商品は、絶対買うな! 今回の原氏の例も、おそらくこれに類したことだろう。 これは何度も言っているのでいい加減言い飽きたがそれでもなお言う。 「金融機関の勧める商品は絶対買うな!」 3 セーフティーネットゼロの金融商品は買うな! 私は日頃投資信託を勧めている。投信というのは、運用会社が集めたお金を信託銀行に委託し、信託銀行が証券会社を通じて株式を購入する。 その資産額は、信託銀行ではなく、投信として、別勘定で保管されており、仮に銀行が破綻してもなんら問題はない。 4 判らない金融商品は買うな! だいたい、AT1債なんて聞いたことあります?そもそも、聞いたことも見たことも食べたこともない商品は、絶対に絶対に絶対に買うべきではない! 5 日・米・世界のインデックスフファンドのみを買え! 結局かうべきはたった3種類だけ。 日経225インデックスファンド、米国SP500インデックスファンド、MSCI全世界インデックスファンド、この3種類だけ買っていれば間違いありません、地球と人類が存在する限り。
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