2023/9/8

アホな会社、伸びる会社、沈む会社

  日経新聞8月29日付の記事をもとに、我が国における(全ての意味での)投資の現状と課題について述べる。
 
1 NEC、会社員の資産形成を支援(笑)
 当日1面の下段の記事だ。下段とはいえ1面だよ、どんなすごい記事かと思いきや。
 一 NECが資産運用助言会社を買収し、会社員の資産形成を支援する。
 ニ その会社は、ジャパン・アセット・マネジメント(以下JAM)なる会社だ。
 三 そもそも、資産運用助言会社なる呼称じたい胡散臭いが、JAMはそんな会社ではない。
 四 金融商品仲介業者及び金融商品取引業者(共に関東財務局登録)であり、その提携会社は証券会社8社、早い話がIFA会社なのだ。(同社ホームページより)
 五 そもそも、IFA(インデペンデント・ファイナンシャル・アドバイザー)なる肩書、公的資格でもなく、民間資格(公益法人やNPOが、一定の基準をもとに、その団体の責任で認定したもの)でもない、単なる自称である。
 六 その中味たるや、証券会社と契約し、その会社の金融商品を売り、手数料収入を得る、単なる証券会社のパシリにすぎない。
 七 そしてその金融商品たるや、100パーセント間違なく、手数料2~3パーセン分捕るゴミファンドだ。
 八 そっりゃそうでしょ、手数料0.1パーセントのインデックスファンド売っても、証券会社にとっては雀の涙ほどの収益にしかならないわけだから。
 九 頭の悪いファンドマネージャーが組成したゴミファンドを、証券会社が引き受け、パシリを使って売る、それがIFA商売の姿なのだ。
 十 NTTの下請け製造業であるNECが、なにを勘違いしたか、金融業たる資産運用を支援(それも自社社員だけでなく、全ての会社員向けにだよ)をするなど、出来の悪いジョークとしか思えない。
 しかもやることといえば、証券会社のパシリ(笑)、コイツラ、どこまで下請けが好きなのかね。
 
 こんなバカバカしい構図を、まがりなりにも「けいざいしんぶん」の記者が真面目に書くことが信じられないし、それをまた本社のデスクが疑問もまたず1面に載せるなど、正気の沙汰とは思えない。
 もっとも、自社役員に女子ゼロなのにもかかわらず、「企業はア女子の役員比率を3割に」なんていう社説を、恥ずかしげもなく載せるアホ新聞社らしいとえばそれまでだが。
 
 日経新聞社員の名誉のために記すが、政治部・経済部はじめアホ社員の集まりの日経だが、外信部・スポーツ部・文化部にが珠玉の記者がいることを最後に付け加えておく。
 
2 SBG、アーム株7兆円上場
 ソフトバンクグループ(SBG)が、子会社アーム社の株を上場し、その時価総額は7兆円超となる見込みだ。
 SBGの投資については、頭に悪いコメント屋がさんざん批判し、倒産寸前だなどと書いたヤツもいた。
 結果は3兆円で買収した会社を、わずか5年で7兆円で売却、まさに最高の投資パフォーマンスだ。
 
3 パナ、大連の人員1000人態勢に
 パナソニックが中国大連にあるソフトウェアの研究拠点を増員し、さらに拡大する方向らしい。
 ソフトウェアといえば、読んで字のごとく製品の頭脳にあたる部分だ。それをこともあろうに外国で外国人を使って開発し、さらに人員を増やすというのだから、まあ正気の沙汰とは思えない。
 しかも、不動産バブル崩壊、若者の失業率5割という、まさに日が沈みつつある国でだよ、まあかの国と共に沈んでください。
 
4 結論
 
 一 個別株の盛衰、誰にも判らない
 たった3社だけでも、アホ会社・伸びる会社・沈む会社に分けられる。我が国の上場企業は3000社!この中から、これから伸びる、株価が上がる会社を見つけるなどというのは、100パーセント不可能だ。
 
 二 人類&資本主義はこれからも伸びる
 ところで、色々問題はありつつも人員・資本主義は着実に前進している。 
 
 三 資本主義&株式市場はこれからも伸びる
 伸び行く資本主義、その象徴である株式市場もまた伸びる。だとするならば、個別の会社の株を買うのではなく、株式市場そのものを買えば、ほぼ確実に資産を増やすことができる。
 株価指数に投資するインデックスファンドこそが、人類と共に成長するファンドなのだ!