2024/1/19

集合投資のススメ

 1 20世紀・昭和の時代、我が国の電器産業業界において、原発や鉄道車両といった大型製品を含む総合電器産業(グループA)の巨頭は、日立と東芝だった。
 また個人や家庭向けの分野(グループB)ではソニーと松下が両巨頭だった。
 
 幾年月を経て2024年令和6年の今、日立&ソニーは最高益・最高株価を更新しているが、一方東芝は事実上倒産し、松下はカタカナ社名に変えるという愚挙を経て今や、テスラと中国の下請け会社となっている。
 
2 勝者と敗者を分けたものは何か?ズバリ、人(経営者)である。
 日立は史上最悪の大赤字を受け、子会社に出ていた川村氏を社長にした。川村氏及び後継者は「選択と集中」を進め見事にV字回復を成し遂げた。
 ソニーもまた経営不振に陥っていたが、プレステ会社出身の平井氏を社長にして、エンタテインメント主導の経営に変え、これまたV字回復を成し遂げた。
 一方、東芝はパソコン事業で社長主導の粉飾決算をした挙句、後継者もそれを引き継ぎ、さらには米国の原発産業を高値掴みで買い、大損失を招き事実上倒産した。
 松下はサラリーマン社長が次から次へと変わり、この間やったことと言えば社名変更、しかも伝統ある創業社名を変えるという愚挙を行い、成金自動車メーカー向けの電池製造や、独裁国家の幹部に取り入って製品を買ってもらうという、情けない会社になった。
 
 3 志高き、高い能力のある人(経営者)こそが、会社の将来を決めることの典型的ケースである。
 問題は、そのような人、会社を我々投資家が探せるか、選べるかということだ。
 川村氏や平井氏が就任した時、日立やソニーを立て直すと誰が予想しただろうか?おそらく全世界に一人もいなかったと思う。
 個別の社長や会社の未来を当てるなどということは、神のみぞ知る世界なのだ。
 「個人投資家は個別株投資をやるべきでない」、これが私の結論だ。
 
4 バフェット氏だけが、個別株投資をできる
 投資の神様W・バフェット氏が日本の五大商社株を買うと宣言した時、おひざ元の日本ではマスゴミやアホなコメント屋が冷ややかな反応をしていた。
 いわく、「総合商社の時代は終わった:だの、「脱炭素の時代に資源商社は時代おくれだ」などだ。
 五大商社全てが最高益・最高株価を更新している今現在、バフェット氏こそが未来を見通すことのできる「賢人」であり、日本のマスゴミ・コメント屋が上野動物園のチンパンジー以下の生物であることが、「事実」という二文字で証明されたのだ。
 
5 バフェット氏ですら、集合株投資
 ところでバフェット氏は商社株を買うのに際し、トップの三菱商事や、好調な伊藤忠商事を選んで買ったのではなく、五大商社全てを買ったのだ。
 氏の真意は判らないが、結果的には、投資の神様ですら集合株投資を行ったわけだ。しかも全社が成功している。
 神様、賢人ですら集合株投資をしているのだから、我々凡人はなおさら同じように行動すべきである。
 バフェット氏が後世の世代にあてたメッセージ、「資産の10パーセントは米国国債、90パーセントはSP500インデックスファンドを買いなさい」
 
 皆様の賢明なる選択を期待いたします。