2024/7/21

実業、虚業、詐業

 投資と一言で言っても、ピンからキリまである。
 
1 実業としての株式投資
 
 一 誰であれ、どんな仕事であれ、「働いてお金を稼ぐ」ことが、人生の王道であることは、古今東西不変の事実だ。
 二 稼いで余ったお金を預貯金で安定的に増やす、これまた王道だ。
 三 これに対し、お兼を投資に回し、預貯金以上のパフォーマンスを目指すことは、我が国においては否定的にとらえられてきた。
 四 しかし、資本主義社会において、資本主義の象徴たる株式会社にお金を投じることは、本来否定的にとらえられるべきではない。
 五 個別株または集合株に投資することは、王道パート3というべきである。
 六 個別株または集合株に投資することは、実業としての株式投資である。
 七  これには以下のものも加えられる。
  ①価格変動のリスクを軽減するための、先物買い&先物売り(コール&プット)
  ②プロフェッショナル投資家が、自己責任においてリターンの増加を目指ための、信用買い&信用売り(ロング&ショート)だ。
 
2 虚業としての債券・株式投資 ー デリバティブ
 
 一 前述した先物&信用は、投資における基礎的手法であり、以下のようなバクチ的なものと同一視されるべきではない。
 二 裁定買い(売り)、仕組債等は、バブルの時代外資系投資銀行が、日本の機関投資家等を相手にさんざん展開し、大儲けした金融商品だ。
 三 学者や 金融機関の社員等、頭の悪いマスゴミ・コメント屋は、これらをデリバティブ商品などと言ってさんざんもてはやしたが、私に言わせればこんなもん、ただの「合法的詐欺商品」にすぎなうい。
 四 その正体は実に簡単で、「売る側は(ほぼ)100パーセント手数料収入で儲かるが、買う側は(ほぼ)100パーセント手数料支出で損をする」、これだけだ。
 五 このような最低最悪のゴミ商品が、こともあろうに高齢者をはじめとする投資の初心者向けに販売されていたというのだから、全く開いた口がふさがらないとはこのことだ。
 
3 詐業としてのIFA
 
 一 アドバイザーと称するブローカー集団の正体については、当欄でさんざんふれたので詳しくは述べない。
 二 今、アベノミクス・クロダノミクスのおかげで、多くの投資家が利益を得ている。結果、IFA経由で投資した方の多くが利益を得ていると思われる。
 三 だからといって、IFAが優秀というわけではなく、単に時流に乗ってもうけているだけ(しかも莫大な手数料を引かれて)のことだ。
 
 虚業、詐業としての債券・株式投資ではなく、王道としての株式投資こそが、自分、社会、国家、人類も富を増やすための唯一の方法である。