2025/6/1
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極悪仕組債の歴史と今 |
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「浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ」、石川五右衛門氏の名言だが、この言葉通りワルはいつの時代も存在する。 そして、人類の生み出した史上最低の極悪金融商品仕組債もまた、半世紀に渡り我が国に 浸透し、手を変え品を変え国民をだましつづけていれうのだ。 1 バブル期、外資が機関投資家に販売 一 バブルの時代、株価は順当に上がり、個人・法人の投資家は一定の利益を得ていた。 二 ところで、ワルの側では、販売手数料だけでは儲けが物足らない。 三 特に、外資系金融機関は日本を食い物にするのが主目的だから、バブルで浮かれる日本人あてに膨大な手数料収入を得られる金融商品を考え出した、仕組債である。 (大手生保社員)「だいたいこんなもの(日経平均リンク債)、(手数料を)どこでどれだけ抜かれているか、わかったもんじゃないじゃですか。藤崎さん(日本人だがスイスの金融機関の社員)、これ抜いてるんでしょ。」 「そりゃ抜いてるさ」藤崎は悪びれずにいった。「こっちも商売だからな」 (黒木亮「巨大投資銀行」角川文庫より) この時期、なぜ仕組債が社会的問題にならなかったかというと、 ①多額の手数料を引かれても、株価上昇でそこそこプラスになったこと。 ②仮に多少マイナスになっても、買う側の機関投資家にとっては膨大な資産のなかの一部分にすぎなかった。 ③担当役員、社員もしょせん他人の金だから、資産を減らす罪悪感など、かけらもなかった、からだ。 2 バブル後、外資が銀行・証券に販売 バブルが崩壊し、多くの銀行・証券が不良債権を抱えた。 この時、親切ヅラして、仕組債を売りつけたのが、再びアングロサクソンのワルどもだ。 不良債権のマイナス分を、仕組債で取り返しましょう、というわけだ(笑)。もちろんそんなうまい話があるはずもなく、膨大な手数料だけ抜かれて、北海道拓殖銀行、山一証券等は、潰れて消えた。 3 今、銀行・証券が、一般国民に販売 そして21世紀、仕組債は最悪の展開を迎えた、被害者が高齢者、富裕層という一般国民となったのだ。 例:大和証券船橋支店 支店長が先頭にたって、70歳過ぎの顧客に仕組債を売りつけた。結果顧客はほぼ全資産を失った。一方支店長は子会社の専務まで成り上がって、悠々自適の生活を送っている。 (2024年:東京地裁における民事損害賠償裁判より) 4 仕組債(浜の真砂)は消えても、第二、第三の仕組債(盗人の種)は出てくる 5 賢者は進み、ゴミは栄え、愚者は滅びる 一 対面金融機関(ワル)のセールス社員にだまされない賢者は王道を進み、 二 ワルは、手を変え品を変えゴミ商品を開発し、 三 ワルにだまされる愚者は、自己責任で滅びてゆく。
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